《呼びかけ》「継戦能力」NO! 11.27 琉球弧の島じまを「戦域」とする持久戦態勢づくりをやめさせる官邸前行動

 

「継戦能力」NO!
琉球弧の島じまを「戦域」とする持久戦態勢づくりをやめさせる11.27官邸前行動


11月27日(月)19:00~19:50頃
首相官邸前


〈呼びかけ〉
島じまスタンディング ishiisugito@gmail.com(石井)
STOP大軍拡アクション 090-6185-4407(杉原)


 
「現代戦の特性を考えると、侵攻する敵を排除するための攻撃能力もさることながら、敵のミサイルによる飽和攻撃や宇宙・サイバー・電磁波領域からの攻撃に対して、被害を局限して健在するとともに、持続的に作戦を遂行する必要があります。
領域横断作戦とEABOとの共通点については、どちらの部隊とも作戦当初から戦域内に所在する〝スタンド・イン・フォース〟として、あらゆる領域からの攻撃に対して部隊を防護し、持久して作戦を遂行するという点にあります。」

…陸上自衛隊ホームページ「領域横断作戦と機動展開前進基地作戦(EABO)を踏まえた連携~レゾリュート・ドラゴン21~」よりー太字は引用者

「これらの部隊を島々に分散させれば、有事の際、中国はこれらの部隊を追跡するのに時間と労力を費やし、部隊を破壊するために弾薬を浪費せざるを得なくなる。」
…『東シナ海有事における日本の潜在的貢献』ランド研究所(米シンクタンク)2020 より

「この持続性・強靭性強化のための経費は、整備計画が示す今後5年間で必要な経費である約43.5兆円(契約額)の4割を超えている。」
…『防衛白書(2023年)』第6節 継戦能力を確保するための持続性・強靱性強化の取組 より



 「継戦能力」強化を掲げる「〝安保〟3文書」閣議決定からもうじき1年、戦争準備5ヶ年計画初年度の8ヶ月が過ぎた。相手の射程圏内にある「戦域」と位置付けられた琉球弧の島じまで、多数の攻撃拠点や機動展開・兵站等の拠点を分散させ、相手からの攻撃に耐えながら残存し、持久戦を遂行する、日本全国からそれを支援する、そういった能力獲得のための取組が早急に進められている。

■長射程ミサイル・新型ミサイルの開発 ■ミサイルの大量生産・配備 ■軍需産業の強化 ■弾薬庫の増設 ■基地の強靭化 ■主要司令部や自衛隊病院の地下化 ■住民避難計画策定や防空壕の設置 ■輸送能力・機動展開能力の強化 ■戦時医療・後送態勢の強化 ■民間空港・港湾(公共インフラ)の改修と軍民共同利用 など

 琉球弧を中心に、全国の民間空港・港湾を「特定重要拠点空港・港湾」に指定して、平時から自衛隊や海上保安庁が円滑に使用できるようにし、有事には軍管理下に置くことが企てられている。
 波照間空港の軍民共用化が狙われている。与那国島の比川にサンゴ礁とビーチと湿原をつぶして巨大軍港を造る、という与那国町長の「私的」な計画が実現に向けて動き出そうとしている。
 石垣港平良港(宮古島)、那覇港熊本港博多港高松港敦賀港室蘭港苫小牧港などは護衛艦が接岸できるよう改修し、与那国空港新石垣空港宮古空港は滑走路を延長、那覇空港鹿児島空港宮崎空港高知空港などについては自衛隊機の駐機場や格納庫等を新設することなどが検討されている。
 11月に行われた「自衛隊統合演習」では、徳之島空港奄美空港大分空港岡山空港で初めて戦闘機の離着陸訓練が行われるなど、民間空港・港湾の軍民共同利用の既成事実化が図られた。

 11月15日、沖縄に米海兵隊「第12海兵沿岸連隊(MLR)」が2000人規模で発足。相手の射程圏内で、多数の小規模部隊が分散して、遠征前進基地(EAB)を設け、長射程ミサイル部隊等と連携しながら、島から島へ弾力的に展開する、そのような作戦(EABO)の中心的な役割を担う。



 与那国島、宮古島、奄美大島、石垣島…これまで10年以上かけて造られ、さらに増強されようとしてる新基地・新部隊を基盤としつつ、琉球弧の島じま全域が、「継戦能力の強化」を理由に、相手に攻撃させ続けることを前提とした、沖縄戦さながらの持久戦に適したかたちにつくり変えられようとしている。

 「抑止態勢」とも言われる、常に有事を意識した軍事緊張に覆い尽くされた軍民混在の空間で、人びとは暮らしていく。…そんな未来をつくるための、島じまを守るためでも日本を守るためでもない、大国の覇権強化戦略が導き出した果てしなく有害無益な大軍拡をやめさせなければ! 官邸前行動にぜひご参加ください。

与那国島・カタブル浜 沖合に白く波立っているあたりがサンゴ礁のリーフエッジ
 


「…〝アジアと結ぶ国境の島〟から〝要塞の島〟へと激変する岐路にあり、迫りくる住民自治の危機と自然環境の破壊に直面しています。島民も分断され悲しい状態が続く中で、市民だけではもう島は守れない危機的な状況下にあます。 ついては、諸々ご理解を賜り各分野でのご心配を頂けたら助かります。」
軍港建設計画のある樽舞湿原の写真も多数掲載されています。ぜひご覧ください。 

▶「自衛隊統合演習」11月10〜20日 自衛隊Twitterより
 

徳之島 花徳海岸/陸自水陸機動団と海自輸送艦「おおすみ」「しもきた」による着上陸作戦訓練(上2枚)(写真:陸上総隊司令部Twitterより)

徳之島 サトウキビ畑/陸自第1空挺団による空挺降下作戦(写真:陸上総隊司令部Twitterより)

徳之島 手々浜海浜公園/陸自V-22オスプレイと水陸機動団偵察中隊(写真:水陸機動団Twitterより)

徳之島 手々浜海浜公園/水陸機動団偵察中隊、事前潜入部隊として水路潜入も併用して偵察活動(写真:水陸機動団Twitterより)

入砂島/統合火力誘導訓練。※入砂島:4つの御嶽があり「神がいる島」とされ、乱暴な言葉を使ったり大声を出すと祟りがあると言われたという。魚介類や海藻の宝庫でもあった。1945年、慶良間諸島に侵攻した米艦隊が入砂島に艦砲射撃、そのまま米軍による占領が続き、全島が「出砂島射爆撃場」とされ、地表は荒廃した。(写真:水陸機動団Twitterより)

水陸機動団「統合患者後送訓練として、作戦地域である島嶼で発生した負傷者を陸自の輸送ヘリにより、沖合の海自輸送艦に後送しました。」(水陸機動団Twitterより)


与那国島/与那国町の防災訓練に「自衛隊統合演習」として参加する水陸機動団(上2枚)(写真:水陸機動団Twitterより)

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